鉄筋コンクリート(RC造)と木造は家を建てた見た目だけで考えると、大きな違いがないように思えるかもしれません。
しかし、これら2つは住み心地やコストなどに関わります。ここでは木造と鉄筋コンクリートの違いについて解説します。
目次
木造と鉄筋コンクリートの違い7つ
木造と鉄筋コンクリートの違いは以下7つです。
- 価格
- 断熱性
- 耐震性
- 耐火性
- 遮音性
- 気密性
- 間取りの自由度
これらの違いを次で解説します。
①:価格
価格は同じ程度の仕様や広さであれば、木造の方が価格が安く鉄筋コンクリートの方が高くなりやすいです。
鉄筋コンクリートの場合、重量があるため、地盤改良の工事が大掛かりになります。また、コンクリートを固めるための期間が必要です。工期は価格にも影響します。そのため、一般的な住宅であれば、木造の方が安く建てやすいといえるでしょう。
②:断熱性
断熱性については木造の方が優れています。鉄筋コンクリートは熱伝導しやすく、断熱性を持たせるためには、別途断熱工事をする必要があります。
しかし、木造の場合は、熱伝導が高くないため、断熱にコストがかかりにくいです。
③:耐震性
耐震性は鉄筋コンクリートの方が高いといわれています。構造上強いものを作りやすく、木造よりもしっかりとした耐震性が確保しやすいです。
ただし、木造だから耐震性が低いわけではなく、適切な対策を施しておけば、耐震性は十分に確保可能です。
④:耐火性
耐火性の高さは鉄筋コンクリートの方が高いです。構造そのものに耐火性があり、火事があっても構造はそのまま残ります。
木造の場合は、耐火性を別途確保する必要があります。しかし、建築基準法で耐火性についての必要項目もあるため、木造だから燃えやすいというわけではありません。
⑤:遮音性
遮音性は鉄筋コンクリートの方が高いです。壁が頑丈で、音を通さないため、ピアノなど楽器を演奏する人であれば、鉄筋コンクリートの方がおすすめしやすいでしょう。
⑥:気密性
気密性とは中の空気を外に逃さない性能のことです。エアコンなどの効きがよくなります。
気密性は鉄筋コンクリートの方が高いといわれています。ただし、木造でも気密性が高い住宅は建築可能です。
ただし、気密性が高いと、換気をしなければカビやすいというデメリットがあるため、要注意です。
⑦:間取りの自由度
間取りの自由度は鉄筋コンクリートの方が高いです。構造上強い住宅が建てられるため、必要な柱を少なくできます。特に面積が広い住宅を建てる場合にはメリットが大きいでしょう。
ただし、一般的な30坪程度の住宅であれば、木造であってもデザインの自由度が大幅に損なわれるというわけではありません。
木造と鉄筋コンクリートの違いを知り、目的にあった住宅を選ぼう
この記事では木造と鉄筋コンクリートの違いについて解説しました。
木造は価格や断熱性の点では優秀ですが、コンクリートの場合は遮音性や耐火性、気密性が優秀です。
デザイン性や耐震性にも違いはありますが、一般的な住宅の場合、影響はそれほど大きくありません。
自分にあった住宅選びの参考にしてください。