木組みの家は柳のように地震の衝撃をしなやかに受け流す。温故知新の技。
記憶に新しい東北の震災のことももちろんですが、三重県は東南海地震がいつ起きてもおかしくない地域です。特に古い家だと地震が起きてしまった場合、倒壊してしまう可能性があります。阪神大震災の際の死亡の大きな原因がこの倒壊によって潰されてしまったことが原因なので決して無視はできません。
その中で暮らす私たちだからこそ、耐震のことを考えている人も多いと思います。だからこそ、どんな構造で建てるのかは気になる要素だと考えています。その中で弊社では「木組み」による家づくりを行っています。
「木組みの家」と聞くと、もしかするとこう考える人もいるかもしれません。
「木組みの家」は地震に弱いのでは?
でも、そういうわけでは決してありません。むしろ逆できちん施工してある家は耐震性能がとても高く、強い地震でもその衝撃をしなやかに受け流すことができる強さがあります。
例えていうなら柔道の受け身のようなもの。受け身を失敗したら、どんなに鍛えていても、けがをしてしまいます。ですが、しなやかに衝撃を受け流すことで自分へのダメージをものすごく減らすことができます。
どれだけ高度な技術で建てられた家でも、地震でダメージを受けない家はありませんが、倒壊の心配の少ない家を建てることができます。もちろんそれは木組みの家でも例外ではありません。ですが、金物を使わずに施工された木組みの家は衝撃でダメージを受けても、しなやかに受け流せるため木材へのダメージが少ないのです。
「風通し」が生む「エアコン」の要らない家。それが木組みの家。
高気密・高断熱の住宅の特徴は外の熱を遮断し、中の空気を逃がさないという点です。ですから、エアコンで部屋を暖めたら、熱が外に逃げにくく、快適な空間を維持しやすいというとが大きなメリットですが、デメリットもあります。高気密・高断熱とは逆にビニールハウスのような家であるとイメージしてください。熱を逃がしにくい分空気が停滞しやすいのです。
木組みの家は根本的に考え方が違います。木組みの家の特徴を言い表すなら「風通しの良さ」です。陽射しをコントロールするために長いひさしを使ったり、土壁を用いることで部屋全体に空気が入れ替わっていくようなイメージです。
当然エアコンの効きは高気密・高断熱の家にはかないません。ですが、そもそも快適な空間として家全体の空気が循環しているのでそもそもエアコンを使う必要性が少ないのが木組みの家の特徴です。