最近の住宅では、高気密・高断熱の住宅が注目を集めています。
特にZEH住宅と呼ばれ、消費エネルギーより創るエネルギーを多くしようとする住宅は、高気密・高断熱であることが求められ、より注目を集めるようになりました。
高気密・高断熱の住宅はメリットがあるのは確かですが、デメリットもあります。
今回は高気密・高断熱住宅のデメリットについて解説します。
目次
高気密・高断熱住宅のデメリット
高気密・高断熱住宅は省エネに貢献し、さまざまなメリットがありますが、以下のデメリットもあります。
- 結露のリスク
- こまめな掃除が大切
- 換気不良による健康被害
- 石油ストーブは使いにくい
これらのデメリットを把握しておかなければ、思わぬトラブルに巻き込まれかねません。
1. 結露のリスク
高気密・高断熱の住宅は結露のリスクがあります。
特に怖いのが内部結露です。
内部結露は、柱や壁の中など、人の目に触れない場所で起きます。
目に触れない場所で、結露が起きることで、カビが発生し、長い目でみた場合に住んでいる人の健康を損なう可能性があります。
これは、気密性が十分に確保できていない場合に起こる問題です。
信頼できる施工会社に選べば、この内部結露の問題は起こらなくなります。
2. こまめな掃除が大切
高気密・高断熱の住宅はこまめな掃除をする必要があります。
なぜなら、高気密・高断熱の住宅は外からの空気が入りにくく、中の空気が外にでにくくなっているからです。
2003年以降の住宅は24時間換気システムの設置が義務付けられていますが、それ以前の住宅の場合は注意する必要があります。
ただし、24時間換気システムは意図的に止められるため、停止したままにはしないようにしましょう。
24時間換気システムを止めることで、部屋の温度は安定しやすくなりますが、部屋の空気も入れ替わらなくなります。
状況に応じて使い分けましょう。
3. 換気不良による健康被害
高気密・高断熱の住宅は上で少し触れたように、換気がとても重要な役割を果たします。
24時間換気が必要ですが、その換気システムのフィルターがつまると問題です。
また換気システムの修理が高額になる場合もあるため、こまめなメンテナンスは欠かせません。
4. 石油ストーブは使いにくい
高気密・高断熱住宅では石油ストーブは使いにくいです。
石油ストーブは使用時に大量の二酸化炭素を必要とします。
二酸化炭素を排気量が多く、24時間換気システムがあっても、換気量が追いつきません。
とはいえ、高気密・高断熱住宅では一度部屋を温めれば、部屋の温度が安定するため、石油ストーブがなくても対応できます。
石油ストーブはすぐに部屋を温められますが、無理に使う必要はありません。
高気密・高断熱住宅のデメリットを正しく知っておこう
この記事では高気密・高断熱住宅のデメリットについて解説しました。
高気密・高断熱の住宅はメリットもありますが、デメリットもあり、正しい管理が欠かせません。
高気密・高断熱の住宅だからよいものだと安易に考えるのではなく、その性質を理解した上で、新築の建て方を検討するのがおすすめです。
小川建築では土壁など自然素材を中心に、高気密・高断熱とは別の考え方でお客様に快適な住宅を建築しています。