断熱性は住宅の温度を一定に保ち、快適な空間を作るのに重要な役割を果たします。
これに対して、土壁は一面を土で施工し、断熱性はそれほど高くないものの、だからといって断熱材がないから寒い、暑いとは必ずしも言えません。
ただこの説明では、どんな違いがあるのか、今ひとつピンとこない人もいるかと思います。
この記事では土壁と断熱材について、その性質の違いを解説します。
断熱材と土壁の違い3つ
断熱材と土壁を施工した場合に大まかに3つの違いがあります。
具体的には以下の通りです。
- 土壁は調温性、断熱は熱の侵入や逃げるのを防ぐ
- 湿度を快適にできる
- 土壁には防音性能もある
ではそれぞれの違いを次で解説します。
土壁は調温性、断熱は熱の侵入や逃げるのを防ぐ
土壁は温度を快適にする性質があり、断熱材は熱の侵入、熱が流出するのを防ぎます。
断熱材の場合は、常が逃げにくく、入りにくいですが、一度入った熱が逃げにくい性質があります。
こうした点から、エアコンを一度かけると、効果が長持ちしますが、その反面そうする前は暑い、寒いと言う場合もあるでしょう。
これに対して土壁の場合は、暑い間は熱を吸収し、寒くなったら蓄熱したものを放出する性質があります。
そのため、断熱効果はありませんが、エアコンなしでも快適に過ごせるのが特徴です。
湿度を快適にできる
土壁の場合は温度だけではなく、湿度を調整する機能があります。
これには断熱材にはない性質で、土壁固有のものです。
断熱材の場合にはこの性能がありません。
「部屋がジメジメするのをなんとかしたい」
と言う場合には、土壁の施工をおすすめします。
防音性能もある
土壁には断熱性能だけではなく、防音性能もあります。
なぜなら土壁には細かい気孔があり、それが音を吸収してくれるからです。
断熱材の中にも防音性があるものがありますが、施工費用が高いものが多いです。
「防音性能にこだわりたい」と言う場合には、土壁の施工もおすすめできます。
土壁は快適さ+αを求めたい人におすすめ
この記事では土壁と断熱材を性能面で比較しました。
土壁は住宅を快適な性能に保つ効果があり、断熱材の施工では実現できない快適さを追加できます。
この記事を参考に、「部屋のジメジメをなんとかしたい」「周りの音が聞こえない環境にしたい」と言う場合には、土壁の施工を検討してはいかがでしょうか。