「土壁は土が原料だと思うけれど、他にどのような原料が使われているかわからない」
そうお悩みの人もいるのではないでしょうか。
土壁は土を主原料にしていますが、土だけでは壁に塗れないため、他にもいくつか材料が含まれています。
ここでは土壁の主原料は何か、どのような役割があるのか見ていきましょう。
土壁の原料
土壁の原料は大まかに分けて以下の物があります。
- 土
- 竹と縄
- わらや麻すさなどのつなぎ
- その他
では次で詳しく見ていきましょう。
土
土壁の主原料はその名前の通り土です。
具体的な成分は地域によってかなり差があり、一概には言えません。
土の性質によって次に紹介する材料の内容や配分が変わることもあります。
しかし土であるため、防火性や遮音性、吸放湿性に優れており、高温多湿な日本の気候に合った住宅建材です。
土壁と言ってもその成分は地域や業者の数だけ異なるため、同じ物だと考えない方がよいのかもしれません。
竹と縄
竹と縄は土壁の構造を作るための物です。竹で編み込むように構造を作り、縄で固定します。
縄が土と竹との密着性を高める役割を果たすため、縄も欠かせません。
わらや麻すさなどのつなぎ
土壁には土だけではなく、わらや麻すさなどのつなぎの材料が含まれています。
土だけでは壁に十分な固さを持たせられず、強度を上げることが主な目的です。
わらや麻すさは土と水と一緒に練り込むようにして、しばらく寝かせて使います。使用する材料がわらなのか麻すさなのかは地域によって変わり、一概には言えません。
しかし、つなぎを練り込んで、寝かせるという工程はほぼどのような土壁でも共通です。
その他
土壁は主に上記に紹介した3つの材料で構成されます。
しかし、土壁によっては上記以外の素材が含まれていることも。
壁への吸着性を高めるためののりなどが挙げられるでしょう。
これらは土の性質や施工業者によって変わることもあります。
土壁は地域ごとにその原料や配分が変わる
この記事では土壁の原料や役割について解説しました。
大まかな作り方の手順は共通し、特徴も大きく変わるものではありません。
しかし、土壁の成分は地域ごとに異なるため、材料の配分は施工業者ごとに千差万別と言えます。
大まかな材料に共通点はあるものの、それ以外は業者や地域次第。
「1つとして同じ物はない」ということが土壁の大きな特徴かもしれませんね。