土壁ってどうやって施工されているのかわからないお客様がたくさんいらっしゃいます。
それもそのはず。最終的に仕上げの内側は全て隠れてしまうので、その内部がわからなくなってしまうんですね。
とはいえ、仕上げに隠れている下地がどうなっているのか気になる人もいるのではないでしょうか。
今回実際に土壁を施工中の現場の様子を少しだけお見せしたいと思います。
土壁が同施工されているかちょっとでも理解してもらえたら嬉しいです。
竹の下地組
これが土壁を塗る前の状態です。
屋根や柱などの躯体に関わる部分は一通り終わった段階です。
躯体の工事が終わった段階で土壁を施工するための下地として竹を組み始めます。
柱と柱 貫と貫の間全てに格子状にした竹を編み込むように組んでいきます。
この下地が粘土を支えてくれています。
今の時点では外もそのまま見えます。
柱など仕上げでそのまま見える場所には傷がつかないように養生を施します。
ちょっとした配慮なのですが、こうしたひと手間が傷をつけないでいくためにはとても大切です。
これがこれから塗りこむ粘土の一部です。
粘土にちょっとずつ水を加えて塗りやすい固さにして塗っていきます。
お家の大きさにもよるのですが、この写真でも10分の1にも満たない分量でしかありません。
家1件分全ての粘土も水もものすごい量になるんですよ。
下地の粘土を隙間なく詰め込んでいく
最初は一つ一つの壁に約20㎜ずつ塗りこんでいきます。
家の内側からも塗りますし、家の外側からも塗っていきます。
竹と竹の間に隙間がないようにぎっしりと詰めていきます。
内側に竹を組むところまで完了したら、下地となる粘土を入れていきます。
これもまだ下準備。
これから少しずつ塗り重ねることで厚みが増していきます。
それを塗ってからちょっとずつ自然乾燥で乾かしていきます。
季節や建てる家の大きさにもよりますが、乾燥に1か月かかる場合もあります。
また雨が続いたりすると、もっとかかってしまう場合もあります。
また次にはこの後の工程もお見せしたいと思います。
通常の在来軸組工法との違い
木造の在来軸組工法と木組みの家は構造そのものも大きく違いますが、工程も大きく変わります。
躯体を作るところまでの流れは似ている部分もあるのですが、在来軸組み工法の場合はその躯体を立て終わったら、柱と柱に下地を施工したり、断熱材をその間に敷き詰めるなどの工程を行っていきます。
断熱材は土壁の施工の場合特に用いませんが、柱と柱の間にある下地の粘土材が断熱材の代わりの役目を果たします。
また、果たす役割はそれだけではありません。
完全に乾燥した土壁は湿気を吸収する効果や地震の衝撃を吸収したり、においを吸着してくれる効果もあります。
熱だけではなく住環境としての快適さを整えてくれるのも土壁の魅力の一つです。
素晴らしいですね!
土壁を一から作るにはどれだけのエネルギーがいるのだろうかと
思ってしまいますが とにかく美しいですね。
竹が天井に付く部分はどうなっているのでしょうか?
ぉくざいき穴を開けて通しますか?
今 天井より下で竹が途切れている部分があってどういう風に処理知ったいいのか分からずにおります。。。